Amazonが半日で荷物を届けるとテロが起こる?
アメリカ型の「快・不快」を徹底的に追求する社会から生まれた企業が、最も早い宅配サービスを目指す事は当然の事です。ただ背景には恐ろしい程の貧富の差があって、シワ寄せを食らう底辺労働者がいるのですが、「それで良いのだ」と納得する社会通念がアメリカにはある(正確には「あった」)ので問題にはならなかったのです。これを全く同じパッケージで日本へ持ち込めば、当然問題が起きます。
筆者が抱いている不安に対する答えは、スローフードに代表されるようなヨーロッパ型の「安心・不安」を徹底的に追求する社会を示す事にあります。過去の社会へのノスタルジーでお茶を濁しても前に進む議論にならず無意味です。
アメリカでは911テロが、ヨーロッパではパリのテロがあって、グローバル化で生ずる社会不安に対する処方箋へ明確な敵意が自国内の「外国人」によって示されてしまった。そう言う意味で、実はAmazonの問題とパリのテロは同じ地平にあるのでは無いかと考えるのです。